立ち位置の転換 求める

 

職員研修で早大()北川教授

 

自立・自発的な市政改革を進める大阪市では、職員の自己啓発への意欲を促進するために夜間自己啓発講座を開催することとし、早稲田大学大学院教授 北川正恭氏を招いての1回の講座を1016日、阿倍野区の大阪市職員研修所7階講堂で行った。従前は勤務時間内に参加階層を定めての研修が主だったが、夜間・全職員を対象に行ったのは今回が初めて。

 

講座は自主的・自発的な意思により職員が「自ら学ぶ」ことへの意識づくりをサポートする目的で実施したもの。定員350名を超える応募があり、職員の意識の高さをうかがわせた。

テーマは、「これからの公務員とは 〜自己決定・自己責任型の自治体職員に〜」で、市政改革推進会議顧問でもある北川正恭氏が、三重県知事時代に行った行政改革などを交えて講演を行った。北川氏はこのなかで「立ち位置の転換を図ることで、今までの常識が変わることもある」などと話し、講演を聞く市職員が熱心にメモを取る姿などが見られた。

職員研修所では、市政改革の一環で、大きく「能力の開発」と「意識改革」をテーマに研修業務を精査、研修業務の刷新を図っている。今回の講座もその一環で、所長の安田氏は「色々なことのチャレンジできる土壌をつくりたい。今回の講座を職場でも生かしてほしい」と話す。研修所では年内(12)に同様の講座を予定、今後年3回から4回を目処に夜間講座を開講したい意向だ。

ただ一方で「縮み志向」「モチベーションの低下」など現実の職場は厳しい環境下にあることも事実。「責任や実績が繁栄される体制になっていない」と嘆く職員も多く、研修だけで士気が上がるとも考えにくい。真の職員のやる気を引き出すためには、責任、遂行能力、実績などによる「給与の明確な差」など市総体としてアンタッチャブルな分野にもしっかりと着手する必要がありそう。

 

 

■西区本文

中学生は、学校の総合学習や生徒会活動の一環でこの取り組みに参加する。当日の初会合に引き続き、学校でも会議を重ね、来年2月に合同発表会、3月には活動をまとめた冊子を発行することにしている。

中学生にとって、自らのまちについて考える機会はさほどない。コンサルタントから「まちの良さを探して」と投げかけられても、最初は戸惑いを隠せない。それでも子どもたち同士で話し合いを続けていくうちに、ひとつ、またひとつと「まちの魅力」が提起され始めた。

中学生が提起するまちの魅力は大人と全く違う。

大人版「未来わがまち会議」が地域の魅力として挙げたのは、公園や施設などの都市ストックだったが、中学生が挙げたのは中華料理店、西洋料理店などの「まちの食事処」が中心。なかには区内の歴史ストックに着目し、それらを生かす取り組みを提起した子どももいたが、多くの子どもたちは「らしさ」がにじみ出る内容だった。経験が浅いといえばそれまでだが、自分たちとまちとの結節点を見出すことができたことと、個店と言う小さな「点」を顕在化させ「面」としての広がりを持たせることが、まち全体の魅力創出につながることを大人たちに想起させただけでも意義深い。

大人版「未来わがまち会議」で座長を務めた尾松正章さんは「大人と子どもの発想の違いがあることを改めて発見できた。自分たちのまちに魅力を感じ、外に出てもらうことによって顔馴染みのあるまちになれば」と話す。

大人版では、地域コミュニティの希薄化を課題としており、その解決のために家に閉じこもらず、まちに出てきてもらう方法を模索している。メンバーの一人、舟井保さんも「まちに死角が増え危ないところが増えてきた。子どもたちにもまちの課題、魅力を知ってもらって、まちの運営に参画してほしい」と話した。尾松さんはまた、「安全は金で解決できることもあるが、安心は人のつながりでつくるしかない。今日のようなきっかけで多くの人がまちに関心を持ち、つながっていければ」と話した。

当日、会の終わりにはグループ発表会が行われ、マップに自分たちが発見した「まちの魅力」を書き込んだ。発表する中学生の姿には、恥じらい半分、しかし、まちの魅力を再発見し提起する「誇り」がにじみ出ていたように感じた。大人版・副座長の島田輝子さんは、「この思いを大切にしたい。子どもたちが発見したまちの魅力をマップなどに落としこむことが必要では」と話した。

廣石嘉秀西区長は中学生会議の意義を「若年層の意見・ニーズも取り入れることによって、よりよい未来の地域コミュニティの推進につながるのではと実施した。地域を知ることで中学生もまちの担い手として育ってほしい」と話した。

当日参加した中学生のうち、西区で生まれ育った中学生は約半数、親の代からは居住しているのはわずか一人だった。都市の流動化を指し示す数字だが、それでも個々人がまちに関心をはらうことで「つながり」が生まれてくるに違いない。区役所は中学生の議論の成果物をどのような形で周知していくかが最初の課題。「らしさ」を生かし、大人たちへのアピールを手助けしていく手法を検討しなければならない。