NTT出身:水道局比嘉部長

役所の3ナイ変える

   

■比嘉氏リード

「かいぜんWater」を実施するなど、大阪市の改革の中でも先陣を切っている感のある水道局。その水道局の改革を担当するのが比嘉章泰マネジメント改革担当部長だ。水道局が改革に弾みをつけるため外部から人材の公募を行い、同氏が選出された。比嘉氏の前身はNTT。今年6月から水道局に勤務する。同社民営化業務にも関わった比嘉氏に今の局内の改革をどう見ているのか、また大阪市全体への提言ももらった。

 

■比嘉氏本文

(水道局)に入って大阪市の印象は変わったか

「外にいるときはマスコミの情報が中心だったため、必ずしもいい印象を持っていなかったが、中に入ってみると幹の部分は健全だなというのが第一印象。確かに改革しないといけない部分は結構あるが、一連の報道には枝葉末節的なところも多分にある。改革のエンジンはしっかりと回り始めているというのが今の実感だ」

 

ここまで問題に感じていることは

「経営的な観点では、月次管理・分析を行っていないことがひとつ。どれだけ水道を使用したかという『量』の計測は月々行っているが、それによって『どれだけ業態別に売り上げたか』というお金の計測はしていない。また公営といっても企業経営なのだから、入るお金との対比でコストをコントロールすべきだ。例えば先月末累計は目標値に対して2%使用量が届かなかった。それだけ売り上げが足りないのだから、早期にそれに見合ったコストに是正していくことが必要だ。会計システム、測定基準とも、収支管理を意識したものとはいえず、『企業』としての意識が十分とはいえない」

 

職員の意識は変わったか

「変わりつつあるところだ。うれしかったのは、アフター5に職員自らが私を誘って意見交換会を持てたこと。そのなかでいくつかのカルチャーショックもあったが・・・」

 

具体的には

「局長のブログを開設しようといったときの話。誹謗中傷が書かれたら問題という答えが返ってきた。管理に留意すれば解決できる話しだが、まずできない理由を挙げる。また、水道局に対するクレームが増えていると言ったら、ネットなど様々なツールが増えているからという答えが返ってきた。お客様の声を真摯に受け止めない企業は成長しない。

語弊があることを恐れずにいえば、役所の特徴は次の3つの言葉で集約できる。『聞いていない』『やったことない』『(この仕事は)うちと違う』だ。これを変えないと」

 

局内の改革で力をいれるところは

「水道局の技能職員は約900人。大卒比率も高い。ただ総括主任長が到達できる最高ポストで、その多くが年功序列。能力が活かされる人事評価になっていない。まずこの壁を壊すため制度から変えていく必要がある」

 

大阪市政改革にも提言を

「いい流れにはなっているが、継続的・効果的なものにしていく工夫が必要では。例えば各職場でのカイゼン運動、現状のやり方のままでは打ち上げ花火的になる恐れがある。

日本の驚異的な経済成長を支えた要因のひとつは、主に製造業で行われていた『小集団活動』だった。その手法を導入するなど工夫を凝らし、身近なカイゼン活動をサービスの品質管理や品質改善につなげていく意識や仕組みが必要だ」